2025年の断食月は2月28日から〜イスラム圏への旅 <トルコ編>
日本では馴染の薄いイスラム文化ですが、
世界にはイスラム教の国は、たくさんあります。
<中東・北アフリカ>
サウジアラビア・イラン・イラク・エジプト・シリア・ヨルダン・アルジェリア
モロッコ・リビア・チュニジア・クウェート・カタール・アラブ首長国連邦(UAE)
オマーン・イエメン
<南アジア>
パキスタン・バングラデシュ・モルディブ
<東南アジア>
インドネシア・マレーシア・ブルネイ
<中央アジア>
カザフスタン・ウズベキスタン・キルギス・トルクメニスタン・タジキスタン
<サハラ以南アフリカ>
セネガル・ニジェール・マリ・チャド・ソマリア・スーダン <その他>
トルコ・アゼルバイジャン・ボスニア・ヘルツェゴビナ(一部地域)
調べてみただけで、こんなに!
私が現在生活しているトルコもイスラム圏です。
トルコ在住13年目になり、それなりにイスラム文化を理解してきたつもりです。
でも、日本人の私にはまだまだ理解できない部分も多いです。
断食月、それに続くお祭りや、犠牲祭など、普段とはちょっと異なる様子が見れます。
この期間は、お店もお休みになったり、混雑したり、状況も変わります。
今回は、「イスラム圏の断食月と祝日」の話です。
しっかり情報を仕入れて、イスラム圏への旅を楽しんでください!
※断食・ラマザン期間だけ販売される、巨大なパン。
『2025年の断食月・ラマザンは3月です!』
太陰暦をベースに決められるイスラム圏の祝祭日。
2025年の断食月は、2月28日のうお座新月の夜から始まります。
新月や月の動きに合わせて決まるため、毎年断食月・祝日が変わります。
イスラム圏への旅行を検討する時は、毎回確認しましょう!
他のイスラム諸国に比べて戒律ゆるめのトルコでも、しっかり断食する人々は多いです。
断食は日の出から日の入りまで、なにも口にしません!
お水を飲むこともしない、敬虔なイスラム教徒も多いです。
今年のラマザンは春先なので、まだ良いほう。
真夏に断食が当たる年は、皆辛そうです・・・
真夏に水分を口にしないって体には堪えると思う!
事実、この期間のトルコの人々は、全てがスローになります。
食事も水分も取らないならば、頭も回転しないだろうしね。
しょうがないことだけど、断食期間は、様々なことで遅れがでることは覚えておきましょう!
お店などは、断食期間中は営業の開始時間が遅くなったりしますから、要注意です。
でも、レストランも断食の時間帯でも営業はしています。
イスラム教徒以外が飲食を取ることは問題ありません。
私は・・・断食をされている方の前での飲食は避けるようにはしています。
『断食後のイフタルでたっぷり食べる』

※断食期間は日の出前と、日の出後に食事をします。
そして断食後、日の入り迎えたら「Iftar/イフタル」が行われます。
イフタルとは断食を終えた後(日の入り後)の食事のことです。
そして、夜明け前にも食事をします。
各家庭でも、大量のお料理を用意したり、または町ごとに食事が振るまわれることもあります。
※カッパドキアのギョレメの中心・モスクで毎年イフタルの食事が振る舞われますよ。
このイフタルへ、異教徒の私達が参加するもの、もちろんOKです!
ご家庭にお呼ばれしたり、
公園で見知らぬご家族のイフタルに遭遇し、「食べてゆきなさい!」など
お誘いを受けることもあります。
施しをするのことは、イスラム教で美徳とされます。
せっかくの機会、異文化交流で参加するのも楽しいものです♪
断食期間には、特別な巨大パンが売られます。美味しい〜
『断食を終えたら、砂糖祭り』
一月に渡るラマザン・断食後にはお祭りがあります。
イスラム圏で一般的な呼び名は、「イード・アル=フィトル/Eid al-Fitr」
トルコでは「シェケル・バイラム/Şeker Bayramı」
日本語に訳すならば、「砂糖祭り」です。
その名の通り、「砂糖=甘いもの」を食べるお祭りです。
トルコ以外のイスラム圏では、甘いものだけでなく、
地域の伝統的な料理の他、デーツ(ナツメヤシ)を中心とした食事が振る舞われたりもします。
この期間は、我が家でもキャンディやチョコレートなどを用意してお客様へお出ししてますよ。
「砂糖祭り」は、国をあげての連休となるため、公共機関はお休み。
一般的なお店やホテルは営業しています。
この連休は、年によって日数が異なりますが、だいたい金曜から始まり、3−4日間です。
でも、他の祝日と重なり長くなることもあり、最長で10日程度のお休みになったりします。
要注意!
この期間、トルコの人々もお休みをとり、旅行に、家族に会いに移動する時期です。
つまり、どこも大混雑します!
『犠牲祭は、私が一番苦手な日です』

※明日の犠牲祭の捧げもの。住宅街にて。
砂糖祭りから70日後に行われるのが「クルバンバイラム/犠牲祭」です。
トルコ以外のイスラム圏では、「イード・アル=アドハー/Eid al-Adha」と呼ばれますかね。
この日はね・・・私がトルコで生活していて一番苦手な日です。
この日の午前中は悪夢・・・なぜなら、牛や羊の咆哮が聞こえてくるから。
「クルバン・バイラム=犠牲祭」とは、文字通りアラー・神への捧げ物をする日です。
田舎のカッパドキアでは、今も自宅の庭で牛や羊を捌きます!
ご家族で捌く担当(男性)は、朝一番のお祈りのためモスクへ出向きます。
普段はモスクに行かない方でも、この日は身を清めるためにモスクへ行くそうです。
そして、お祈りの後に捌く儀式が始まります。
実際に目にしたことはないのですけど(見れません!)
動物の咆哮と捌いた後の匂いは、何年住んでも慣れることができません!
捌く儀式を目撃したくないので・・・犠牲祭・初日の朝は、出かけることは避けております。
この犠牲祭も砂糖祭りの連休同様に、年によって日数が変わります。
そして、公共機関もお休みとなり、どこでも混雑する時期です。
断食やその後の祝日は、イスラム教徒にとって大切な日。
日本人にとっての年末年始のような特別感があります。
これらの期間にイスラム圏を旅をするならば、
普段とはちょっと異なる経験が、できるかもしれませんよ。
イスラム圏への旅のポイント!
◯断食の期間は遅れが出やすき時です。スケジュールはゆっくりめに。
◯断食後の祝日・連休は、どこでも大混雑します!
今日はここまで。
ご質問などお気軽にご連絡ください。
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